平成二年度 出陣ねぶた
跳人賞
「 幕上げ五郎 」

 将軍・源頼朝公の御前相撲で勝利をおさめた河津三朗祐泰は、敗れた力士の主・工藤祐経の手にかかり落命した。

 兄・曽我十郎祐成、弟・曽我五郎時致の兄弟は父の仇を討つため機会を伺っていたが、頼朝公の催す富士の巻狩りに乗じ、降りしきる雨の夜、宿敵・工藤祐経の陣屋に忍び入った。 陣幕をたくし上げる弟、五郎。燈りをかかげる兄、十郎。

解説/竹浪 魁龍